# MQTTデータをRocketMQにブリッジする

EMQX Platformは[RocketMQ](https://rocketmq.apache.org/)へのデータブリッジをサポートしており、MQTTメッセージやクライアントイベントをRocketMQに転送できます。例えば、RocketMQを使ってデバイスからのセンサーデータやログデータを収集することが可能です。

本ページでは、EMQX PlatformとRocketMQ間のデータ統合について詳細に解説し、データ統合の作成および検証方法を実践的に説明します。

## 動作の仕組み

RocketMQデータ統合はEMQX Platformに標準搭載された機能であり、EMQX Platformのリアルタイムデータキャプチャと送信機能と、RocketMQの強力なメッセージキュー処理機能を組み合わせています。組み込みの[ルールエンジン](./rules.md)コンポーネントにより、EMQX PlatformからRocketMQへのデータ取り込みが簡素化され、複雑なコーディングを不要にします。

下図はEMQX PlatformとRocketMQ間の典型的なデータ統合アーキテクチャを示しています。

![EMQX Platform-RocketMQ Integration](./_assets/data_integration_rocketmq.jpg)

MQTTデータをRocketMQに取り込む流れは以下の通りです。

1. **メッセージのパブリッシュと受信**：産業用IoTデバイスはMQTTプロトコルを通じてEMQX Platformに正常に接続し、リアルタイムのMQTTデータをパブリッシュします。EMQX Platformはこれらのメッセージを受信すると、ルールエンジン内でマッチング処理を開始します。
2. **メッセージデータの処理**：メッセージが到着するとルールエンジンを通過し、EMQX Platformで定義されたルールに基づいて処理されます。ルールは事前定義された条件に従い、RocketMQへルーティングすべきメッセージを判別します。ペイロード変換が指定されている場合は、データ形式の変換、特定情報のフィルタリング、ペイロードの付加情報による強化などが適用されます。
3. **RocketMQへのデータ取り込み**：ルールで処理されたメッセージは、RocketMQへ転送するアクションをトリガーします。処理済みデータはシームレスにRocketMQに書き込まれます。
4. **データの保存と活用**：データがRocketMQに保存されることで、企業はそのクエリ機能を活用可能です。例えば金融業界では、RocketMQを信頼性の高い高性能メッセージキューとして利用し、決済端末や取引システムからのデータを管理します。メッセージをデータ分析や規制プラットフォームに連携させ、リスク管理、不正検知・防止、法令遵守などの要件を満たします。

## 特長とメリット

RocketMQとのデータ統合は、以下の特長と利点をビジネスにもたらします。

- **信頼性の高いIoTデータメッセージ配信**：EMQX PlatformはMQTTメッセージをバッチで確実にRocketMQへ送信でき、IoTデバイスとRocketMQおよびアプリケーションシステムの統合を実現します。
- **MQTTメッセージの変換**：ルールエンジンを利用し、EMQX PlatformはMQTTメッセージの抽出、フィルタリング、強化、変換を行い、RocketMQへ送信します。
- **クラウドネイティブな弾力的スケーリング**：EMQX PlatformとRocketMQは共にクラウドネイティブアーキテクチャで構築されており、Kubernetes（K8s）に対応し、クラウドネイティブエコシステムと統合可能です。ビジネスの急速な成長に合わせて無限かつ弾力的にスケールアウトできます。
- **柔軟なトピックマッピング**：RocketMQデータ統合はMQTTトピックとRocketMQトピックの柔軟なマッピングをサポートし、RocketMQメッセージのキー（Key）や値（Value）の設定を簡単に行えます。
- **高スループットシナリオでの処理能力**：RocketMQデータ統合は同期・非同期の書き込みモードをサポートし、シナリオに応じてレイテンシとスループットのバランスを柔軟に調整可能です。

## はじめる前に

このセクションでは、RocketMQデータ統合の作成を始める前に必要な準備、特にRocketMQサーバーのセットアップ方法について説明します。

### 前提条件

- [データ統合](./introduction.md)に関する知識
- データ統合の[ルール](./rules.md)に関する知識

### ネットワーク設定

<!--@include: ./network-setting.md-->

### RocketMQのインストール

1. RocketMQをセットアップするためのdocker-composeファイル`rocketmq.yaml`を用意します。

```yaml
version: '3.3'

services:
  mqnamesrv:
    image: apache/rocketmq:4.9.4
    container_name: rocketmq_namesrv
    ports:
      - 9876:9876
    volumes:
      - ./rocketmq/logs:/opt/logs
      - ./rocketmq/store:/opt/store
    command: ./mqnamesrv

  mqbroker:
    image: apache/rocketmq:4.9.4
    container_name: rocketmq_broker
    ports:
      - 10909:10909
      - 10911:10911
    volumes:
      - ./rocketmq/logs:/opt/logs
      - ./rocketmq/store:/opt/store
      - ./rocketmq/conf/broker.conf:/etc/rocketmq/broker.conf
    environment:
      NAMESRV_ADDR: 'rocketmq_namesrv:9876'
      JAVA_OPTS: ' -Duser.home=/opt'
      JAVA_OPT_EXT: '-server -Xms1024m -Xmx1024m -Xmn1024m'
    command: ./mqbroker -c /etc/rocketmq/broker.conf
    depends_on:
      - mqnamesrv
```

2. RocketMQの実行に必要なフォルダと設定を準備します。

```bash
mkdir rocketmq
mkdir rocketmq/logs
mkdir rocketmq/store
mkdir rocketmq/conf
```

3. 以下の内容を`rocketmq/conf/broker.conf`に保存します。

```bash
brokerClusterName=DefaultCluster
brokerName=broker-a
brokerId=0

brokerIP1=change me to your real IP address

defaultTopicQueueNums=4
autoCreateTopicEnable=true
autoCreateSubscriptionGroup=true

listenPort=10911
deleteWhen=04

fileReservedTime=120
mapedFileSizeCommitLog=1073741824
mapedFileSizeConsumeQueue=300000
diskMaxUsedSpaceRatio=100
maxMessageSize=65536

brokerRole=ASYNC_MASTER

flushDiskType=ASYNC_FLUSH
```

4. サーバーを起動します。

```bash
docker-compose -f rocketmq.yaml up
```

5. コンシューマーを起動します。

```
docker run --rm -e NAMESRV_ADDR=host.docker.internal:9876 apache/rocketmq:4.9.4 ./tools.sh org.apache.rocketmq.example.quickstart.Consumer
```

::: tip

Linux環境では、`host.docker.internal`を実際のIPアドレスに変更してください。

:::

## コネクターの作成

データ統合ルールを作成する前に、RocketMQサーバーにアクセスするためのRocketMQコネクターを作成する必要があります。

1. デプロイメントに移動し、左ナビゲーションメニューから**データ統合**をクリックします。初めてコネクターを作成する場合は、**データ転送**カテゴリの下にある**RocketMQ**を選択します。既にコネクターを作成済みの場合は、**新規コネクター**を選択し、続いて**データ転送**カテゴリの**RocketMQ**を選択します。

2. **コネクター名**：システムが自動的にコネクター名を生成します。

3. 接続情報を入力します。

    - **Servers**：接続したいRocketMQサーバーのアドレスを入力します（例：localhost）。ホストの形式はHost[:Port]です。ポート番号を指定しない場合、RocketMQのデフォルトポート9876が使用されます。
    - **AccessKey**：RocketMQサーバーのAccessKey。
    - **SecretKey**：RocketMQサーバーのSecretKey。
    - **Security Token**：RocketMQサーバーのセキュリティトークン。
    - ビジネス要件に応じて詳細設定を行います（任意）。

4. **テスト**ボタンをクリックします。RocketMQサービスにアクセス可能であれば、**connector available**というメッセージが表示されます。

5. **新規作成**ボタンをクリックして作成を完了します。

これで、このコネクターを基にデータブリッジルールを作成できます。

## ルールの作成

このセクションでは、EMQX Platformコンソールを使ってRocketMQルールを作成し、ルールにアクションを追加する方法を説明します。

1. ルールエリアの**新規ルール**をクリックするか、作成したコネクターの**アクション**列にある新規ルールアイコンをクリックします。

2. 利用したい機能に基づいて**SQLエディター**でルールを設定します。ここでは、クライアントが`temp_hum/emqx`トピックに温湿度メッセージを送信した際にエンジンをトリガーするSQL例を示します。

```sql
  SELECT

   timestamp as up_timestamp,
   clientid as client_id,
   payload.temp as temp,
   payload.hum as hum

  FROM

   "temp_hum/emqx"
```

::: tip

初心者の方は、**SQL Examples**をクリックし、**Enable Test**を有効にしてSQLルールの学習とテストを行うことをおすすめします。

:::

3. **次へ**をクリックしてアクションを追加します。

4. **コネクター**のドロップダウンから先ほど作成したコネクターを選択します。

5. EMQX PlatformからRocketMQサービスへメッセージをパブリッシュするための情報を設定します。

   - **RocketMQトピック**：`TopicTest`
   - **メッセージテンプレート**：テンプレートはデフォルトで空です。空の場合、メッセージ全体がRocketMQに格納されます。テンプレートはプレースホルダーを含む有効な文字列で指定可能です。例：
     ```
     {"up_timestamp": ${up_timestamp}, "client_id": ${client_id}, "temp": ${temp}, "hum": ${hum}}
     ```

6. **詳細設定**を展開し、同期／非同期モード、キューやバッチ、その他のパラメータを適宜設定します（任意）。

7. **確定**ボタンをクリックしてルール作成を完了します。

8. **新規ルール作成成功**のポップアップで**ルールに戻る**をクリックし、データ統合の設定チェーンを完了します。

## ルールのテスト

温湿度データの報告をシミュレートするために、[MQTTX](https://mqttx.app/)の使用を推奨しますが、他の任意のクライアントでも構いません。

1. MQTTXでデプロイメントに接続し、以下のトピックにメッセージを送信します。

   - トピック：`temp_hum/emqx`

   - クライアントID：`test_client`

   - ペイロード：

     ```json
     {
       "temp": "27.5",
       "hum": "41.8"
     }
     ```

2. RocketMQコンシューマーのウィンドウに以下のような出力が表示されます。

   ```bash
   ConsumeMessageThread_please_rename_unique_group_name_4_1 Receive New Messages: [MessageExt [brokerName=broker-a, queueId=0, storeSize=208, queueOffset=0, sysFlag=0, bornTimestamp=1711354009076, bornHost=/121.43.165.169:48850, storeTimestamp=1711354009085, storeHost=/118.178.124.161:10911, msgId=76B27CA100002A9F000000000000058D, commitLogOffset=1421, bodyCRC=1137462344, reconsumeTimes=0, preparedTransactionOffset=0, toString()=Message{topic='TopicTest', flag=0, properties={MIN_OFFSET=0, MAX_OFFSET=1, CONSUME_START_TIME=1711354066863, CLUSTER=DefaultCluster}, body=[123, 34, 117, 112, 95, 116, 105, 109, 101, 115, 116, 97, 109, 112, 34, 58, 49, 55, 49, 49, 51, 53, 52, 48, 48, 57, 48, 53, 54, 44, 34, 116, 101, 109, 112, 34, 58, 34, 50, 55, 46, 53, 34, 44, 34, 104, 117, 109, 34, 58, 34, 52, 49, 46, 56, 34, 44, 34, 99, 108, 105, 101, 110, 116, 95, 105, 100, 34, 58, 34, 109, 113, 116, 116, 120, 95, 97, 50, 97, 99, 102, 100, 49, 57, 34, 125], transactionId='null'}]]
   ```
